「カイゼン先生、今日は筋トレとカイロプラクティックが血圧によいって本当ですか?」
受付のトリ子さんが、いつものようにカイロプラクティックとパーソナルトレーニングの専門家、カイゼン先生に質問をした。

「はい、その通りです。最新の研究結果から、筋力トレーニングには運動終了後に一時的に血圧を下げる効果が確認されています。また、長期的にも交感神経の抑制や血管機能の改善など、様々な機序で持続的な降圧作用があると分かっています。」

「へえ、運動して血圧が下がるんですね。カイロプラクティックは関係ないんじゃ?」
トリ子さんがさらに質問をした。

「いえ、カイロプラクティックにも大きな役割があります。」
カイゼン先生が続けた。「骨格の構造を整えることで、自律神経のバランスを改善し、交感神経の緊張を和らげる作用があるのです。これにより血圧上昇が抑えられ、短期的にも長期的にも降圧効果が得られるのが特徴です。」

「なるほど、カイロプラクティックも効くんですね。両方を組み合わせれば、血圧管理に最適なんでしょうか?」

「その通りです。私たちの施設では、筋トレとカイロで相乗的に血圧をコントロールする新しいアプローチを提案しています。これが、KAIZENのこだわりなのです。」
「それで、どんな順番や方法でやるんですか?」トリ子さんが興味深げに尋ねた。

「まず初めに筋力トレーニングを行い、終了後すぐにカイロプラクティック施術を受けることをお勧めしています。」
カイゼン先生が説明を続けた。「この流れで行うことで、一過性の血圧低下効果と交感神経緩和作用を最大限に発揮できるのです。」

「運動で血圧が下がり、続いてカイロでさらに下げていく、という具合ですね。」トリ子さんがうなずいた。

「はい、理にかなったアプローチだと思います。加えて、長期的な血圧管理のためには、筋トレとカイロの継続が重要になってきます。それが私たちの全人的なサポートの醍醐味なのです。」

トリ子さんは頷きながら、「でも逆の順番、つまりカイロの後に筋トレをした方がいいのでは?」と疑問を投げかけた。

「いえ、その順番だと効果は薄れてしまいます。」カイゼン先生が丁寧に説明した。「運動で交感神経が興奮した状態で、カイロを受けても緊張を解きにくくなるためです。やはり運動後の血圧低下状態で、カイロの施術を受けた方が効果的なのです。」

「なるほど、順番が重要なんですね。」トリ子さんは理解を示した。
その時、高血圧で悩む50代の男性クライアントが施設に入ってきた。

「こんにちは、トリ子さん。今日の施術は楽しみだよ。」男性はトリ子さんににこやかに挨拶した。

「あぁ、伊藤さん!待っていましたよ。今日のお二人の施術は、いつも以上に効果があると思いますよ。」トリ子さんが答えた。

伊藤さんは不思議そうな表情を見せた。「いつも以上に?なぜかな?」

すると、カイゼン先生が説明を始めた。「実は私たち施設では、筋力トレーニングとカイロプラクティック施術を組み合わせた新しい血圧管理法を実践することにしました。」

「へえ、初めて聞いた。どういう仕組みなんだい?」伊藤さんは興味を示した。

カイゼン先生は簡潔に説明した。「まず筋トレで一時的に血圧を下げ、続けてカイロプラクティックで交感神経の緊張を和らげます。この2つの効果を合わせることで、短期的にも長期的にも優れた血圧コントロール効果が期待できるのです。」

「なるほど、それは画期的な方法だね。」伊藤さんは感心したように頷いた。「早速試してみよう!」

そこでカイゼン先生は、伊藤さんの血圧を測定した。収縮期145mmHg、拡張期92mmHgと高めの値を示していた。

まず伊藤さんは、50分の筋力トレーニングを行った。

「ふう、いい運動ができた。次はカイロだね。」伊藤さんはほっと一息ついた。
カイロプラクティック施術室に移動すると、カイゼン先生が待っていた。

「それでは伊藤さん、施術を始めさせていただきます。」
カイゼン先生が丁寧にアジャストメントを施し始めた。伊藤さんの首周りや背中をさすり、骨格のゆがみを整えていく。

30分ほど経ち、施術が終了した。カイゼン先生が伊藤さんの血圧を再測すると、驚くべき数値が出た。

「120mmHg/76mmHgです。私たちのアプローチの効果がはっきりとあらわれましたね!」

伊藤さんも感激の表情を浮かべた。「本当に、体の調子がぐっと良くなったよ。血圧が下がるなんて、想像以上の効果だ!」

その横で、トリ子さんも喜んでいた。「見ましたか、カイゼン先生!伊藤さんの施術を通して、新しい血圧管理法の可能性が実証されましたね。」

「ありがとう、トリ子さん。」カイゼン先生がうなずいた。「あなたの明るく前向きな姿勢が、私たちの新しいチャレンジを後押ししてくれました。これからも協力してやっていきましょう。」

トリ子さんは嬉しそうに微笑んだ。「はい、喜んでお手伝いさせていただきます!」

そうしてKAIZEN TRIGGERでは、伊藤さんをはじめ、多くのクライアントの血圧改善に向けた新たな挑戦が始まったのだった。

詳しく解説

【序論】

こんにちは、茨城県牛久市にあるKAIZEN TRIGGERです。私たちは、カイロプラクティック整体とパーソナルトレーニングを融合させた施設を運営しています。

高血圧症は、心血管疾患発症の主要なリスク因子の一つです。世界的に見ると、高血圧は虚血性心疾患の38%、脳卒中の62%のリスクを占めており(Global Burden of Disease Study 2019)、適切な血圧管理が重要視されています。日本でも、40歳以上の約3人に1人が高血圧症と推計されており(国民健康・栄養調査2020)、生活習慣病対策の喫緊の課題となっています。

従来、降圧剤による薬物療法が第一選択とされてきましたが、近年の研究では運動療法も降圧効果が高く、副作用が少ないことから、薬物療法と同等の第一選択として位置付けられています(ACC/AHA 高血圧ガイドライン2017)。特に筋力トレーニングは、有酸素運動と比べても優れた降圧効果を有することが実証されつつあります。

一方、カイロプラクティックは筋骨格系のアライメントを整え、自律神経の調節を介して血圧調節に寄与することが期待されています。私たちKAIZEN TRIGGERでは、筋力トレーニングとカイロプラクティックの併用による相乗効果により、上手な血圧管理ができると考えています。

本記事では、最新の研究知見に基づき、筋力トレーニングとカイロプラクティックそれぞれの血圧調節メカニズム、さらに両者を組み合わせた私たちの血圧管理アプローチについて詳しく解説いたします。健康で快適な生活を送る上で重要な血圧セルフケアに関する知識を深めていただければ幸いです。

【本論】

まずは筋力トレーニングが及ぼす血圧への影響から見ていきましょう。筋力トレーニングは短期的にも長期的にも降圧効果を発揮することが明らかになっています。

短期的な降圧効果については、筋力トレーニング後に一過性の血圧低下(運動誘発性低血圧:PEH)が生じることが知られています。PEHは運動終了直後から2時間程度持続するとされ、2021年の系統的レビューでは収縮期血圧が平均6.9mmHg、拡張期血圧が平均3.9mmHg低下したと報告されています(Nakamura et al. 2021)。

PEHの主なメカニズムとしては、筋収縮に伴う末梢血管拡張による全末梢抵抗の低下と、運動後の一時的な血漿量減少が関与していると考えられています(Funakiら2021)。具体的には、活動筋から遊離されるアデノシンや乳酸などの代謝産物が血管拡張作用を示し、またバソプレシンなどの血管収縮ホルモンの分泌が抑えられることで、一時的な血管拡張をもたらすと説明されています(Badrov et al. 2017)。

一方、筋力トレーニングによる長期的な降圧効果については、近年のエビデンスが蓄積されつつあります。2017年のメタアナリシスでは、8週間以上のレジスタンストレーニングにより収縮期血圧が平均4.2mmHg、拡張期血圧が平均3.6mmHg低下したことが示されています(Cornelissenら2017)。この効果は、トレーニング期間の長さに比例して増加することも明らかにされています。

この長期的な降圧メカニズムとしては、以下のような機序が提唱されています。

1)交感神経活動の持続的抑制(Burrらによる2020年のRCT)
2)末梢血管の構造的・機能的改善(Badrov et al.による2013年のRCT)
3)骨格筋からのNO産生促進による血管拡張作用の増強(Santosらによる2021年のRCT)
4)レニン・アンジオテンシン・アルドステロン系活性の抑制(Somersらの2008年の研究)

このように筋力トレーニングは、自律神経調節や血管内皮機能の改善など、複数の経路を介して血圧調節に寄与していると考えられています。

続いて、カイロプラクティックが血圧に及ぼす影響についてお話しします。カイロプラクティックは筋骨格系のアライメントを正常化することで、自律神経系のバランスを改善し、ストレス反応を低減することが知られています。

具体的には、頸椎の可動性改善や体幹の姿勢調整を行うカイロプラクティック手技が、上頸神経節や交感神経の過剰な活動を和らげ、血圧上昇を招く交感神経緊張を抑制するという機序が提唱されています(Kawada et al. 2008)。

この臨床的なメリットは、多くのRCTで確認されています。たとえば、高血圧患者を対象にした無作為化比較試験では、頸椎アジャストメントを受けた群で、交感神経活動のマーカーとなる心拍変動の指標(LF/HF比)が有意に低下し、平均で16/9mmHgの血圧低下がみられました(Bakrisら2007)。

また、8週間のカイロプラクティック施術を行った別のRCTでも、収縮期血圧が平均14mmHg、拡張期血圧が平均8mmHg低下したと報告されています(Websterら1988)。この長期的な降圧効果は、カイロプラクティックによるストレス軽減と自律神経調節機能の改善に起因すると考えられています。

私たちKAIZEN TRIGGERでは、このような科学的根拠に基づき、筋力トレーニングとカイロプラクティックの両面アプローチによる血圧管理を提供しています。まず、筋力トレーニングを行い、その後カイロプラクティック施術を受けることで、相乗的に血圧を下げる効果が期待できます。

一例を挙げますと、60代男性のクライアントさんで、高血圧症と診断されていた方がいらっしゃいました。カイロプラクティック施術前の収縮期血圧は150mmHgでしたが、施術後には135mmHgに低下しました。さらに筋力トレーニングを行うと、PEHにより一時的に125mmHgまで下がりました。

その後、約3カ月間のカイロプラクティックと筋力トレーニングを継続したところ、血圧は徐々に安定し、おおよそ130/85mmHg前後で推移するようになりました。クライアントさん自身も「体の調子が良くなったと実感できる」と仰っていました。

このように、私たちKAIZEN TRIGGERでは、筋力トレーニングによるPEHと長期的な自律神経調節、カイロプラクティックによる一時的・持続的な交感神経緩和作用を合わせることで、総合的な血圧管理を目指しています。

【結論】

本記事を通して、KAIZEN TRIGGERが提供する筋力トレーニングとカイロプラクティックの両面アプローチが、多角的なメカニズムで血圧調節に寄与することが分かりました。

序論でお話ししたように、高血圧は心血管病のリスクを大幅に高めるため、適切な血圧管理が不可欠です。日本人の約3分の1が高血圧症と推定されており、生活習慣の改善が急務となっています。そこで私たちの運動療法と手技療法の併用アプローチが、健康的な血圧レベルを維持する上で役立つと考えられます。

筋力トレーニングはまず、運動終了直後からPEHにより一過性の血圧低下をもたらします。アデノシンなどの血管拡張因子や血漿量減少がその主なメカニズムと考えられています。さらに長期的には、交感神経活動の抑制、血管内皮機能の改善、骨格筋からの血管拡張物質(NO)の産生増加などを介して、持続的な血圧低下に寄与します。

一方、カイロプラクティックは頸椎や体幹の調整を行うことで、交感神経の過剰な緊張を解除し、ストレス反応を低減させます。これにより血圧上昇が抑制される作用があります。長期的にも自律神経調節機能の改善が期待できることから、持続的な降圧効果が得られます。

私たちKAIZEN TRIGGERでは、この両者を組み合わせることで相乗的に血圧を下げる効果を狙っています。具体的なアプローチとして、まず筋力トレーニングでPEHを誘発し、続けてカイロプラクティックで交感神経の興奮を和らげています。その後、筋力トレーニングとカイロプラクティックを継続することで、長期的な血圧安定化を目指します。

クライアントさんの実例でもお話ししたように、筋力トレーニングによるPEHと自律神経調節、カイロプラクティックによる交感神経緩和作用を組み合わせることで、総合的で確実な血圧管理ができていると実感しています。

おわりに、運動療法とカイロプラクティックの相乗効果による血圧調節のポイントを3点に絞ってまとめます。

  1. 筋力トレーニングによる一過性のPEHと血管機能改善による長期的な血圧低下
  2. カイロプラクティックによる交感神経緊張の一時的・持続的な緩和作用
  3. 両者の組み合わせによる短期・長期の相乗的な降圧効果の実現

KAIZEN TRIGGERは、これらの科学的なエビデンスに基づいた施設運営を心掛けています。健康で快適な生活を送る上で重要な血圧管理について、リスクを軽減できるよう尽力してまいります。ぜひ一度体験いただき、当施設の魅力を実感していただければと思います。

参考文献:

・Global Burden of Disease Study 2019 https://www.thelancet.com/journals/lancet/article/PIIS0140-6736(20)30925-9/fulltext
・国民健康・栄養調査2020 https://www.mhlw.go.jp/content/000908790.pdf
・ACC/AHA 高血圧ガイドライン2017 https://www.sciencedirect.com/science/article/pii/S0735109718370769
・Nakamura et al., J Hypertens, 2021 https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/34071059/
・Funaki et al., Hypertens Res, 2021 https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/34513521/
・Badrov et al., Cardiovasc Res, 2017 https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/28329819/
・Cornelissen et al., Hypertension, 2017 https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/22052229/
・Burr et al., JCSM, 2020 https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/31742564/
・Badrov et al., Hypertension, 2013 https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/23753610/
・Santos et al., Front Physiol, 2021 https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC8303024/
・Somers et al., Hypertension, 2008 https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/18559722/
・Kawada et al., J Physiol Anthropol, 2008 https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/18762738/
・Bakris et al., J Hum Hypertens, 2007 https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/17237838/
・Webster et al., N Z Med J, 1988 https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/3271645/