「ああ、また腰が!」

牛久市にあるカイロプラクティックとトレーニングのクリニック「KAIZEN TRIGGER」の受付で、受付担当のトリ子さんが顔をしかめた。

「先週から腰痛が続いているの。これ以上悪化すると仕事に支障が出ちゃう」

トリ子さんは笑顔で患者さんを迎える明るい性格の持ち主。しかし今は激痛に耐えながら、何とか受付業務を続けている。

「どうしよう...休んだほうがいいのかな」

その時、カイロプラクターのカイゼン先生が通りかかった。

「トリ子さん、どうしたのですか?」

カイゼン先生が気遣うように声をかけてくれた。

「実は先週から腰痛があるんです」

トリ子さんはカイゼン先生に現在の症状を説明し始めた。

「重い荷物を持ち上げた時に痛みが走ったんです。その後も座って作業をしている時などに腰の痛みが引きません」

「そうですね、無理な姿勢や急激な負荷が腰にかかると痛みを招くことがあります」

カイゼン先生は落ち着いた口調で、腰痛の原因について簡単に解説してくれた。

「痛み止めを飲んでいますが、改善されないので困っています」

トリ子さんは治療法を相談したい様子だった。

「では、詳しく現在の症状と経過をお聞かせください。運動や休養の必要性も含めて、アドバイスさせて頂きます」

カイゼン先生は笑顔でトリ子さんの話に耳を傾け始めた。

トリ子さんはこれまでの経過を時系列で説明していった。

「そうですね、無理のない範囲で筋肉や関節の動きを保つことが大切です」

カイゼン先生は熱心に耳を傾け、適切なアドバイスを返していった。

「薬も必要ですが、運動不足が長引くと筋力低下を招きます。軽いストレッチから始めてみてください」

「分かりました。歩くのは大丈夫なので、今日から注意深くウォーキングを始めます」

トリ子さんはカイゼン先生のアドバイスに納得した様子でうなずいた。

「そして痛みが強い時は休息も大切。無理のない範囲で、運動と休養のバランスを取ることを心がけてください」

「はい、無理はせずに両方を意識します」

トリ子さんは前向きな表情を取り戻していた。

数日後、カイゼン先生が再び受付を通りかかった。するとそこには笑顔で患者さんを迎えるトリ子さんの姿があった。

「トリ子さん、いかがですか? 腰の痛みは改善されましたか?」

カイゼン先生が声をかけると、トリ子さんは嬉しそうに答えた。

「はい、アドバイスのおかげで夜の痛みは格段に改善しました!」

「それは良かったですね。ゆっくりと無理のない範囲で続けていきましょう」

「はい!運動を心がけるので、完治するまで頑張ります」

トリ子さんの明るい性格が仕事にも活きていた。

「また何かありましたら遠慮なく声をおかけください。みなさんの笑顔のために、これからもサポートさせて頂きます」

詳しく解説

腰痛は、現代人にとって切実な健康問題の一つです。文明が発達した今日、私たちは座位中心の生活を送ることが多く、腰痛に悩む人の数は増加の一途をたどっています。米国の統計によると、成人のうち約80%が一生のうちに一度は腰痛を経験し、毎年600万人以上が医療機関を訪れているとのことです(Airaksinen et al., 2006)。

腰痛の原因としては、筋肉の過労や姿勢の乱れ、外傷、椎間板ヘルニアなどが知られています。症状も軽度のものから激しい痛みにより日常生活に支障が出るものまでさまざまです。腰痛は一過性のものだけでなく、慢性的な症状を示すケースも少なくありません。

そこで多くの腰痛患者が抱える共通の疑問が、「運動すべきか、休養すべきか」というものです。過去には安静と治療が腰痛ケアの中心と考えられていましたが、最近の研究では、早期からの適度な運動が予後の改善に有効であることが示されています(Chou et al., 2007)。

本ブログ記事では、エビデンスに基づいたアプローチで、腰痛の原因と運動・休養のバランスの取り方について解説いたします。牛久市のKAIZEN TRIGGERが提供するカイロプラクティックとパーソナルトレーニングは、腰痛対策において重要な役割を果たします。ぜひご一読いただき、あなたの腰痛ケアのお役に立てていただければ幸いです。

腰痛の原因には大きく分けて、器質的なものと非器質的なものがあります。

器質的な腰痛の原因としては、脊椎の変形、椎間板ヘルニア、脊柱管狭窄症、腰部の外傷等があります。これらは画像診断で原因を特定できることが多いのが特徴です。治療には外科的手術を要するケースもありますが、軽症例では保存療法が第一選択となります。

一方で、特定の原因がみつからない非器質的腰痛が全体の約90%を占めています(Airaksinen et al., 2006)。このような腰痛では、姿勢の乱れや筋肉の収縮による筋筋膜性腰痛が最も一般的です。長時間同じ姿勢で仕事をしたり、激しい運動などで筋肉に負担がかかることで発症します。

非器質的腰痛の治療において、これまで長期の安静が推奨されてきました。しかし最近の研究では、早期からの運動療法が予後を改善することが示されています。軽度のストレッチや歩行などの有酸素運動を開始することで、筋力の維持、関節可動域の確保、循環の改善などの効果が期待できます(Chou et al., 2007)。しかし、症状に応じて強度と時期を調整する必要があり、無理のない範囲で徐々に運動量を増やしていくのがポイントと言えます。

カイロプラクティックは、身体の自然治癒力を利用して症状を改善する手技療法です。腰痛に対しては、backboneを使った姿勢の矯正、関節可動域を高める手技、軟部組織へのマッサージなどのアプローチがとられます。最新のシステマティックレビューでは、カイロプラクティックは慢性腰痛の痛みと機能の改善に有効であることが示されています(Rubinstein et al., 2022)。

一方、パーソナルトレーニングは、ストレングストレーニングや有酸素運動を通じて、筋力の改善、柔軟性の向上、関節可動域拡大などを目指します。神経動力学療法では、神経を刺激する特定の運動により、痛み伝達経路を改善する効果が期待できます(Alrwaily et al., 2016)。運動強度や方法を個別に設定することで、効果的な腰痛改善が可能となります。

このように、カイロプラクティックとパーソナルトレーニングは、器質的、非器質的腰痛の両方に対して重要な治療オプションとなり得ます。安静と運動のバランスを個別に設定し、両者を組み合わせることで理想的なケアを提供できるのです。

これまで見てきたように、腰痛の原因と重症度に応じて、運動と休養のバランスを個別に調整することが治療の鍵となります。

非器質的な腰痛に対しては、可能な限り早期からの運動介入が推奨されます。軽度のストレッチや有酸素運動から始め、徐々に強度を上げていくことが大切です。運動は関節可動域と筋力の維持・向上を促し、慢性化を防ぎます。一方で、激しい痛みがある場合は、完全に痛みが消失するまでの一時的な休養が必要になることもあります。

器質的な腰痛の場合は、病態に応じて個別のプログラムが設定されます。保存療法が第一選択であれば、非器質的腰痛と同様の治療方針が取られます。手術の必要性がある場合は、術後のリハビリテーション計画の一環として、医師の管理下での運動が組み込まれます。

いずれにせよ、カイロプラクティックとパーソナルトレーニングは、腰痛に対する重要な治療法です。カイロプラクティックは体のアライメントを矯正し、運動機能を高めます。適切にプログラムされた運動は、筋力と柔軟性を改善します。これらを組み合わせることで、多角的アプローチが可能となり、優れた治療効果が期待できるのです。

牛久市のKAIZEN TRIGGERでは、リハビリテーション専門職と連携して、腰痛の段階に応じた運動とカイロプラクティックを提供しています。全身のアライメントを整えることで、神経系と運動系の最適な機能を引き出し、持続的な症状緩和を目指します。

今回の記事が、腰痛に悩む方のお役に立てれば幸いです。運動と休養のバランスを上手く取ること、そして専門家のサポートを得ることが大切です。みなさんの健康とウェルビーイングの向上を願っています。

<参考文献>

Airaksinen O, Brox JI, Cedraschi C, et al. Chapter 4. European guidelines for the management of chronic nonspecific low back pain. Eur Spine J. 2006;15 Suppl 2:S192-300.

Alrwaily M, Timko M, Schneider M, Stevans J, Bise C, Hariharan K, et al. Treatment-based classification system for low back pain: revision and update. Phys Ther. 2016;96(7):1057–66.

Chou R, Qaseem A, Snow V, et al. Diagnosis and treatment of low back pain: a joint clinical practice guideline from the American College of Physicians and the American Pain Society. Ann Intern Med. 2007;147(7):478-491.

Rubinstein SM, de Zoete A, van Middelkoop M, Assendelft WJ, de Boer MR, van Tulder MW. Benefits and harms of spinal manipulative therapy for the treatment of chronic low back pain: systematic review and meta-analysis of randomised controlled trials. BMJ. 2019;364:l689.